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心理士面談で大切な従業員を守る!-長く健康に働いてもらうための施策-


MENTAL

従業員が休職状態になって初めて会社が把握することがあり結果的に対応が後手に回ってしまう。それを改善するべく相談窓口を設けても利用率が低くメンタル不調者が増加する一方であるなど、そのようなよくあるお悩みを解消するためのヒントをお届けします。

目次

  1. 心理士面談の意義
  2. 心理士面談導入の事例
  3. 産業医面談と心理士面談の違い
  4. まとめ

1.心理士面談の意義

会社にとって従業員の心の健康を守ることは非常に重要な課題です。

現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安や悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は82.2%です(厚労省 令和4年 労働安全衛生調査)。

そして、この8割の方たちにどのようなことがストレスになっているのか調査したところ、①仕事の量、②仕事の失敗や責任の発生、③仕事の質、④対人関係、これらが4大ストレスになっていることが分かりました。

臨床心理士による面談は、このように従業員が抱える仕事上のストレスや業務に影響するようなプライベートの悩みを共有し、一緒に解決策を探るものです。

心理士が専門的に話を聴くことで従業員は自己理解を深め、ストレスを軽減する効果が期待できます。

話をお伺いするだけではなく、時には心理士から具体的なアドバイスをすることで従業員は次の具体的なステップを踏むことができます。

会社が適切に対応するためには従業員の不調やそのサインに早く気づく必要がありますが、まずは従業員自身が自らの問題に気付き、考え、伝えることができなければ会社側が把握することは困難だと思います。

そこで心理士による面談では従業員一人ひとりの行動や考え方をサポートし、従業員と会社が共に課題解決に向けて動くことができるルートに促します。

2.心理士面談導入の事例

(1)課題

従業員が300人以下のIT系中小企業。会社全体として、メンタルヘルスの知識や対応力が不足しており、メンタルヘルス不調者への対応が不十分である。さらに相談窓口の利用率が低く、不調者の予防施策にも手が回っていない。

(2)実施内容

弊社オンサイトカウンセリングサービス(企業訪問型カウンセリング)を導入し、月1回3時間のオンサイトカウンセリングを実施した。

(3)実施内容

・不調気味の従業員や悩んでいそうな部下に対して管理職が積極的にカウンセリングを勧めることで不調者の早期発見、早期介入できた件数が増えた(0名→5~10名/年間)

・臨床心理士の毎月の訪問により、まずは人事部が気になる案件を相談しやすい体制ができた

・月1回の定期枠とは別に全管理職を対象にカウンセリングを実施し、職場の課題やマネジメントにおけるコミュニケーションの問題などを話し合うことで管理職層へのサポートの充実と課題の可視化につながった

・相談窓口を周知する際にその企業に合わせた工夫をしたことで利用率アップにつながった

3.産業医面談と心理士面談の違い

4.まとめ

臨床心理士は専門的な知識と経験を積んだ技術を使って大切な従業員の心理的な問題に向き合い、対処していきます。弊社の心理士は従業員の皆さまに何かあった時にふと思い出していただけるような安心できる場をご提供します。従業員のこころの健康を守るための有益な施策を一緒に考え、取り組んでいきましょう。

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文/太田 ももこ(臨床心理士・公認心理師・育休後アドバイザー)
さんぎょうい株式会社/メンタルヘルス・ソリューション事業室
大学では精神分析学をオリエンテーションとし、大学院修了後は精神科にて約5年の臨床経験を積む。
現在は企業向けにストレスチェックの分析や面談、研修、保健師とともに育休前面談などを行い、様々な形で企業を支援する。
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