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【口腔ケアの重要性】企業で歯科保健に取り組む効果について


6月4日といえば「むし歯予防デー」です。

そして6月4日~10日は「歯と口の健康週間」です。

ご存じでしたか?

特定健康診査へ「歯に関する問診」が追加されたり、健康経営の健康保持・増進に関する教育内容に「歯と口の健康」が追加されたりと、歯の健康に関しての注目度は年々上がってきています。

この機会に、従業員に対してむし歯や歯周病ケア(以下口腔ケア)の重要性を周知してみてはいかがでしょうか。

今回は、企業歯科に歯科衛生士として勤務していた経験を元に、従業員様に向けた口腔ケアのアプローチによるメリットについてまとめてみました。

社内周知など、ぜひご活用ください。

目次

  1. お口の健康の重要性
  2. 従業員の歯科疾患の実状
  3. 企業側から見た口腔ケアを推進する4つのメリット
  4. 歯科保健を推進させるためのアイディア
  5. まとめ
企業や団体のみなさま、こちらからお問い合わせください。企業や団体のみなさま、こちらからお問い合わせください。

1.お口の健康の重要性

健康経営の分野では、メンタルヘルス対策や生活習慣病への意識は高いと思われます。

しかし、歯科領域への介入に力を入れている企業はまだ少ないのではないでしょうか。

お口の健康は、全身疾患や健康寿命にも大きく関わっています。

口腔内の細菌は糖尿病・心疾患・アルツハイマー病など、たくさんの病気に関与しています。

最近では、むし歯の原因菌が心内膜炎や微少脳内出血と密接な関係があることもわかってきました。

お口は体の入口です。

入口が悪玉菌だらけの場合、体の中にも悪影響を与えていくことはお分かりいただけるかと思います。

2022年、政府が経済財政運営の指針「骨太の方針」に、全国民に毎年歯科健診を義務付ける「国民皆歯科健診」の導入を検討する旨を明記しました。

※2023年6月●日時点では、2023年度の「骨太の方針」は未発表

2025年の導入を目指しているようです。

具体的な時期・内容については、今後明らかになってくるかと思いますが、目的は健康の増進・健康寿命の延伸です。

国も動き始めている中、今後さらに企業でも歯科保健を推進する必要性が増してくると思われます。

2.従業員の歯科疾患の実状

従業員は日々ストレスにさらされています。

そのため、歯科疾患に罹患しやすい状態といえます。

例えば、自律神経の乱れから唾液の減少を招き、むし歯や歯周病の悪化・口腔粘膜の痛み・口臭などを引き起こします。

また、長期にわたる歯ぎしりや食いしばりは、頭痛・肩こり・歯の破折の原因となります。

これらの症状が出ていても、日々の業務が忙しいため通院ができず、放置している従業員が多いのが実状です。

40~50代になると、全身疾患の有病者も増えてくる年代ですので、生活習慣の改善も含めた指導が求められます。

手遅れになる前に対処できる環境と知識が必要です。

3.企業側から見た口腔ケアを推進する4つのメリット

①痛みや、慢性疾患による集中力の低下を防げる

仕事のパフォーマンスに支障をきたすことを防げます。

②歯科治療による、欠勤・遅刻・早退の回数が減る

事前の予防が大事です。

定期チェックとメインテナンスのみであれば事前に予定が組めますし、大きな問題がなければ1~2回で終了します。

③口臭によるコミュニケーションの低下が防げる

口臭がなくなればコミュニケーションがとりやすくなり、業務が円滑になります。

④ 健康保険組合の負担が軽減される

お口に関する病気が減れば負担が減っていきます。

上記①~④のようなことから、企業としては、口腔ケアの重要性を理解し、普及・推進させる取り組みが必要なのではないでしょうか。

4. 歯科保健を推進させるためのアイディア

①口腔ケアのセミナーを実施する

歯科医、歯科衛生士などのプロによる口腔ケアセミナーやワークショップイベントを企画し、仲間と楽しみながら学べる機会を作ると良いと思います。

プロだからこその視点で行われますので、いろいろな気付きがあるかもしれません。

健康に関することなので、興味がわきやすいでしょう。

② 企業歯科健診の実施

企業に直接健診スタッフが来社し、健診を実施します。

自発的に歯科に行くのと違い、職場から席をはずしやすいので、普段歯科に行かない人も受診率が高くなります。

ただ、ここで気をつけていただきたいのは、健診で指摘された場合は必ず歯科を受診するように伝えることです。

あくまでも健診ですからしっかりとした診断・治療は必要です。

③ 掲示物やメール等での定期的な啓蒙活動

日頃から、少しでも歯や口腔ケアへの意識を持ってもらうのも有効です。

知らず知らずに刷り込まれます。

④企業の福利厚生に定期健診を組み込む

これは実施している企業も増えてきていると感じます。

歯科医院での定期健診、歯石除去などのクリーニング費用を一部負担することで、お口の病気の予防に役立っています。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか?

お口の健康は身体の健康の入り口です。悪くなる前に予防することでメリットはたくさんあります。

一生自分の歯で過ごすことは十分可能です。「歯と口の健康週間」に是非イベントを企画してみてください。
また、ご要望に応じてイベント企画などのお手伝いもさせていただけますので、お気軽にご連絡くださいませ。

『健康寿命を延ばし、QOLを高める』そのようなお手伝いが出来たら嬉しいです。

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