こうあるべきという杓子定規な提案ではなく、
当社のことをよくわかった上で実態に即したアドバイスをもらえる
キャセイパシフィック航空 樣
- 【事業内容】
- 香港を本拠地とする国際航空運輸業
- 【従業員数】
- 16,400名(国内277名)
- 【所在地】
- 東京都港区
https://www.cathaypacific.com/cx/ja_JP/about-us.html
※2023年2月現在の情報です。
目的 | 衛生委員会の新規立ち上げと産業医の選任 |
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解決 | 休職などの制度も整い、より安心して働ける職場環境が実現 |
Interview
キャセイパシフィック航空
人事総務部 総務課 課長(社会保険労務士)
藤田 作樹 樣
1946年、香港で誕生。思いやり、前進、情熱の3つの価値を中核とした「Move Beyond」をキーワードに掲げ、これまでにスカイトラックス社のベスト・エアライン賞を4度受賞するなど世界トップクラスのサービスで定評があるのがキャセイパシフィック航空です。2019年に日本就航60周年を迎え、海外の航空会社の中でも日本で長い歴史を持つエアラインの一つである同社では、安全就航のためにはまず従業員が安心、安全な職場で働き、そして健康であることが大切であるという考え方の下、従業員に対しても顧客同様の配慮や心配りを意識。ウェルビーイングに向けたさまざまな整備を行ってきました。これまでの取り組みについて、人事総務部の藤田氏にお話を伺いました。
目次
- 【パートナー選定】
- お試し感覚でのスタートでしたが、今や当社に欠かせない存在に
- 【導入後の成果】
- 同僚が安心して働ける環境の整備や社内の意識の変化を実感
導入背景
安全衛生管理体制の整備にあたり、専門家のサポートが必須だった
キャセイパシフィック航空様がさんぎょういへの依頼を検討し始めたのは、今から10年以上前のこと。現在も労働安全衛生の担当者を務める藤田氏が別の部署から人事総務部へ移ってきたタイミングでのことです。「その頃はまだ衛生委員会を設置しておらず、衛生管理者も立てていない時期で、同僚たちと“そろそろ考えないとマズいよね”という話になりました。そこで、私ともう一人ですぐに衛生管理者の資格をとったのですが、じゃあ衛生委員会ってどうやって立ち上げるの?産業医の先生はどうする?となると、全然わからない。これはもう専門の会社にサポートしてもらおうということになったのです」。
パートナー選定
お試し感覚でのスタートでしたが、今や当社に欠かせない存在に
「さんぎょういさんと知り合ったのは、健康保健組合の関連でお世話になっていた企業からの紹介がきっかけ。当時は右も左もわからない状態でしたので、選定基準というのも特になく、お試し感覚で契約しました。ただ、実際にサポートをお願いしてみると、産業医の紹介のみならず、衛生委員会の立ち上げから運営についてもしっかりフォローしていただき、いろいろと客観的なアドバイスをくださるので助かりました。やはり人事総務部が主導で何かを発信するとなると少なからず抵抗を感じる従業員もいますので、第三者の立場で中立的なご意見をいただけると会社サイドにとっても従業員にとっても非常に納得感があります。また、産業医の先生もすごくいい方をマッチングしていただき、現在に至るまで変わらずずっと同じ先生にお越しいただいています」。
導入後の成果
従業員が安心して働ける環境の整備や社内の意識の変化を実感
「衛生委員会には産業医の先生にも毎回同席していただいています。当社が計画した年間のテーマに沿って考えてきていただいたお話を聴いて、衛生委員会のメンバーが質問をしたり、医学的なアドバイスを返してもらったりといったやりとりをしています。また、最初の頃は健康相談もほぼありませんでしたが、ほどなくしてメンタル不調の問題が世の中で取り沙汰されるようになったあたりから当社でもそうした相談が増え、先生の存在を本当に心強く感じています。やはり専門家の方がいることで従業員の安心感も違いますし、話を聞いてもらうだけでストレスが緩和されるという従業員も多いようです。
休職や復職の際に踏むべき手順など、制度面も最初は全く整っていない状態で、こちらも一緒にご協力いただきながら一から作り上げてきました。先生は、原則こうだよという話も当然してくださるんですけど、でも会社としてはできることできないことってあるよねというのもちゃんとご理解いただき、当社の実態に即したアドバイスをくれるので、すごくやりやすいですね。社内の意識の変化に大きく寄与していただいたということで、東京の事業所に続き、数年前からは成田の事業所でもさんぎょういさんと契約させていただいています」。
今後の展開
ウェルビーイングへの取り組みを支えるコーディネート力に期待
「当社では従業員をスタッフとは呼ばず、同僚(colleague)と呼ぶなど、人を大事にし、その可能性を実現できる環境の提供を目指して取り組んでいます。特にここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響で健康や将来への不安などが高まったため、従業員のウェルビーイングに注力。EAPの積極的活用を呼びかけ、メンタルヘルスに関するオンラインセミナーや健康保険組合などが行うセミナー、プログラムへの参加も推進しており、さんぎょういさんには引き続きこうした活動へのフォローアップをお願いできればと思っています。先ほどの繰り返しになりますが、原則はもちろん大事ですが、一方で当社としての事情もあります。そのあたりしっかりすり合わせをした上で何をすべきかを選択していく、そうしたコーディネート能力を今後もさんぎょういさんには期待しています」。