従業員50名を目前とした今、
従業員の健康や労働環境改善を考えた産業医選任をしたかった
株式会社共立理化学研究所 樣
- 【事業内容】
- 水質簡易分析製品の研究開発、製造、販売
- 【従業員数】
- 47名
- 【所在地】
- 神奈川県横浜市緑区白山1-18-2 ジャーマンインダストリーパーク
https://kyoritsu-lab.co.jp
※2023年2月現在の情報です。
目的 | 従業員の健康維持や労働環境改善のための産業医選任 |
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解決 | 従業員の意識が変化し、不安やストレスも軽減してより働きやすい職場が実現 |
Interview
共立理化学研究所
代表取締役
岡内 俊太郎 樣
共立理化学研究所
開発部 課長 博士(理学)
環境計量士(濃度、騒音、振動)
村居 景太 樣
共立理化学研究所
経営推進部 係長
山田 祐貴子 樣
分析機器業界の中でも「水質の簡易分析」というニッチな分野のパイオニアであり、リーダー的存在といえるのが、共立理化学研究所です。各種工業や農業、漁業、医療など、さまざまな産業において重要な水質管理。各社から高性能な分析機器が数多く開発される中、同社では低価格で、難しい操作なしに安全かつ迅速に結果が得られる水質検査キットの開発・製造にフォーカスし、国内ではトップシェア、海外でも高い評価を獲得しています。業務拡大を図る一方で、ここ数年推進してきた従業員の健康維持や働く環境の改善などの取り組みについて、代表取締役の岡内氏と開発部の村居氏、経営推進部の山田氏にお話を伺いました。
目次
- 【パートナー選定】
- こちらの要望に応え、スピーディーに動いてくれたことが決め手に
- 【導入後の成果】
- 衛生委員会の動画を共有すること等により、社内の意識改革が加速
導入背景
担当者の不在もあり、労働安全衛生の課題に取り組む必要性を痛感
契約前は、労働安全衛生に関してあまり積極的な取り組みは実施していなかったと語る山田氏。例えば、通路が狭いなど、就業場所での危険箇所の対策も、都度対応を行っていた状況だったそうです。「実際のところ、対策を講じようにもどこをチェックすればよいか、素人の私たちでは確認すべきポイントがわからず、手探り状態での取り組みに難しさを感じていました。そんな中、一つの契機となったのが、取締役であり、担当者として従業員の相談に乗っていた女性が退職されたこと。従業員数が増え、拠点が複数に分かれたことで各人のちょっとした変化にも気づきにくくなった上に、担当者の不在により健康診断で要注意結果が出た人へこちらから声がけがしづらく、改めて産業医の選任をはじめ、労働安全衛生という課題に全社一丸となって取り組んでいく必要性を痛感したのです」。
パートナー選定
こちらの要望に応え、スピーディーに動いてくれたことが決め手に
では、何が決め手となり、さんぎょういが選ばれたのでしょう。代表取締役の岡内氏が語ります。「もう一社と悩んだのですが、最終的に決め手となったのは、コーディネーターの方の仕事の速さ。これから力を入れて労働安全衛生の課題に取り組んでいきたいという、こちらの想いを汲み、産業医の先生と密に情報共有しながらスピーディーに動いていただいたので、ぜひこちらにお願いしたいと思いました。それまで当社で労働安全衛生のことを一手に引き受けていた担当の取締役が女性でしたので、女性従業員が相談しやすい環境でした。
新たに産業医の方を選任するにあたり、以前と同じ環境を作りたいと考え、女性の方を希望したところ、こうした要望にもしっかりお応えいただきました。当社では近い将来、従業員50名を超えることを想定しています。現段階では産業医選任は義務ではありませんが、従業員の健康維持、労働環境改善のため、まだ努力義務のうちに産業医を選任し、早め早めに体制を整えておくことが会社としてあるべき姿ではないかと考えました」。
導入後の成果
衛生委員会の動画を共有すること等により、社内の意識改革が加速
現在、同社では、具体的な活動として衛生委員会の実施、ヒヤリハット事項の抽出、職場巡視といった内容を展開。産業医導入の成果として、村居氏は「消火器や救急箱の位置が共有されていない、非常口付近にモノが置いてあるなど、先生からの指摘で改善につながったケースも多々あり、専門家の立場から客観的な評価、指摘をいただけることでより働きやすい職場に近づいてきているなと実感しています。また、正式な相談窓口ができたことで、健康面、作業環境についての従業員の不安や悩み、管理側のストレス軽減にもつながっています」と語ります。また同社の取り組みの中で特筆すべきは、衛生委員会の動画配信です。
「衛生委員会の内容を社内で共有できるよう、動画配信し、従業員であれば誰でも見られるようにしています。これにより、全社的に健康維持の大切さや労働環境について意識するようになってきたことが伺えます。労働安全衛生が身近になったことで、“いつかやる”ではなく、“今すぐやらなきゃ”という意識改善にもつながっています」と山田氏。先生の講話も従業員の皆さんにとって興味深いテーマで構成されており(毎回のテーマは衛生委員会のメンバーが企画)、時には委員会自体にメンバー以外の方が参加することもあるそうです。
今後の展開
一人一人、より一層当事者意識を持って向き合ってもらいたい
会社のさらなる成長も見据えながら、さまざまな形で労働安全衛生の取り組みを推進する同社。今後の課題について、「従業員一人ひとり、より一層、真剣に自分の健康と向き合ってもらいたいです。というのも、自分一人が頑張ればどうにかなるという考えの方もおり、何かあった時に家族や同僚など周りに影響を与えてしまいます。健康であれば、周りにも注意がいきますし、誰かの具合が悪いことに早く気づければ、従業員みんなが健やかに仕事に取り組めます。もっと当事者意識を持って向き合ってもらうことが目標です。」と語る山田氏。また最後に岡内氏が次のように締めてくれました。「会社は私生活に干渉できません。できるのは支援することだけです。従業員が自分の健康ときちんと向き合えるよう、会社としてしっかりとサポートを続けていきたいと考えています。さんぎょういさんには、引き続きこれまでどおりの支援をお願いできればと思います」。